滋賀シンポジウム 全会議録再録 5
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〜被害者の声を利権・組織拡大に使う警察〜
【今井亮一氏 】
今井亮一です、よろしくお願いします。 交通のことですと、交通取り締まりは完全に 警察の商法だと思います。 いま反則金を2倍に値上げすると言ってまして、今度の国会に法案が出るんでしょ うか。 なぜこうなったかと言いますと、去年の11月24日に16万名の署名が法務省に 出された。その署名というのは東名高速で泥酔トラックに追突されて幼い娘さん二人 を亡くされたお父さんとお母さん、それと同じような事故の被害者の方が提出したも ので、その署名の中身というのは、刑法211条業務上過失致死傷罪の量刑が低すぎ るのを何とかしてくれというものだった。 これを受けて12月の終わりに警察は反則金を2倍にするというものを出してる。 反則金の年間の総納付額は900億円です。罰金というのは大蔵省に入りますが、反 則金は道路交通法に条文がありまして、交通安全対策特別交付金として都道府県市町 村に標識とか信号など、交通安全施設の設置管理のために交付されるわけです。 これ はつまり警察の縄張りに金が落ちるということであって、この900億円に警察OBが 群がって甘い汁を吸っていると去年の12月に朝日新聞に大きく取り上げられていま した。 その900億円が2倍に値上げされる、2倍というのは反則金の上限でして、取り締 まり件数が同じなら実際は(年間の納付総額は)1、5倍になるので、1350億円 くらいですかね。団塊の世代の警察官たちが辞めるときの受け皿になるのかなと。 それから警察刷新会議についてちょっと述べておきます。 1999年の9月頃から、8月に盗聴法が国会を通過したあとですけど、警察の組 織犯罪というか不祥事が次々と出てきまして、その時に国家公安員会、各都道府県公 安委員会はもうだめなんじゃないかと言われたわけです。 警察を事務局にして「おじいさん」たちがやっていると。 おじいさんのエピソード を言いますと、交通違反で免許取消処分や90日以上の免停処分になると、昔言って いた「聴聞会」、今「意見の聴取」と言うんですけども、運転者の意見を聞いて処分 をどうするか決めるという会があるわけで、僕はそれを1回見に行ったことがありま すが、聴聞官として出てきた公安委員―これは東京都には5人いて、当時平均年齢 が、77歳だったと思います―立派な背広を着たおじいさんが出てきまして・・とこ ろがその公安委員、耳が遠いんですね。 運転者が意見を言うわけです、そうするとそのおじいさん、耳に手を当てて「はぁ? はぁ?」と何も聞こえないようなんですよ。 運転手さんが言っていることと違うんですけど「ああ、そうですか、これからも安全 運転でね」で終わるという、「耳が遠いのに聴聞官」これ如何にっていう。 で、公安委員会はもうだめだと言われまして、特別監察というのが1999年の暮れ 頃にできまして、これで警察の組織をちゃんとするんだと言ったんですけど、それが 新潟で図書券かけて、雪見酒マージャンやっていたというのが発覚しまして、これは だめだという世論が起こったわけです。 外部監察どうしても入れなきゃいけないという世論が起こったときに、出てきたのが 警察刷新会議ですね。 これはもう世論を封じる格好つけのためのものだということは予測がつくんですけ ど、僕はとりあえず見てやろうと思いまして、大阪と新潟で2回公聴会があったの で、両方見てきたんですが、委員の中坊公平さんに「弁護士なんだから問いただした いことがある」と質問状を作って渡そうとしたんですけど、その時の話しますと、警察刷新会議がどこにあるのか分からない。 そこで警察庁に電話したんですよ、「どこ にあるのか?」と。そうすると警察庁の中にあって事務局は警察だというんですね。 質問状を委員の中坊さんに渡したいと言うと、事務局でお預かりするというわけで す 。「公安委員会は事務局を警察にしてるからだめなんじゃないか、警察刷新会議も 事務局を警察にしててどうすんだ」と僕は思いましたので、質問状を直接、刷新会議 に届けようと警察庁のビルに行ったわけです。 で、かなり粘ったんですけど、「事務局はまだ設営されていない、今、工務店が入っ て準備中だから警察のほうでお預かりするしかないんだ」と言われまして、そこまで 言われて中に殴りこむわけにもいきませんし、そこで預けてきたということがありま した。
新潟の公聴会で、公述人というのが作文を書いて警察の事務局に選んでもらう一般 公募という形の5人、それと刷新会議側で選んだ3人の計8人が公述人になるのです けど、公述人になりたくて作文を送ったんですけど残念ながらお断りのはがきが来ま して、しかし、はがきには傍聴人として会場に入れてあげるとかいてありまして、 いったんですがその公述人の意見を要約しますと、「警察に保母さんになってもらい たい、何から何までやさしく面倒を見て欲しい」というのが目立つんですよ。 何でこういうのを呼ぶのかなと思ってたんですけど、公聴会には三人、委員の方がい まして、「やっぱり警察官の増員しかない」と盛んに口にするんですね。 なるほど、 保母さんのように面倒見て欲しいという声を集めて、増員に持っていく考えなのかな と思いまして、公述人の意見が終わった後、会場からの一般の意見を聴くということ で、私は手を上げて壇上に上がりまして、言ったのは
1. 識者の声を聞くとか国民の声を聞くとか言う前に、現場の警察官の声を聞かない でどうする。 2. 運転免許の行政処分について。警察が捕まえて警察が点数を計算して警察が処分 を執行する。 執行される人は免停の期間短縮講習を9割くらいが受けるのだが、これ を警察の天下り機関の交通安全協会がやってる利益独占だ。こういう「すばらしい」 システムになっているのをどうする。 3. 警察の裏金の実態に手をつけないで刷新会議もなにもあるか。 4. 刷新会議は「警察に外部監察を」と言う声を封じ込める創始として機能したと後 世いわれないようにひとつよろしく。 そしたら委員の一人アサヒビールのHさんというひとに「君は警察にけんか売って んのかね」と言われまして。 そういう公聴会を経て警察刷新会議は報道されたような答申を出しまして、警察法 改正案というのが国会に出てきて、そしたら国会では寺澤有さんが衆議院の地方行政 委員会になんと参考人として呼ばれんたんです。 警察庁出入り禁止の人が何で参考人なんだと不思議だったんですが(笑)、僕は随行員という事でついていったんですけど、寺澤さんは、警察官僚の悪い奴らの実名を 挙げまして、どんどん言うわけですよ。 長くなるんで省略しますけど、国会ではあんな参考人は二度と呼ばないという事で何 か決まりが出来たんじゃないかと思いますけど(笑)。1990年から起こった「警 察おかしいぞ、外部監察が必要だ」と言う声が、こうやって潰れていって、警察法改 正―警察官増員、天下り先を増やす内容―が出てきた。 僕は交通違反を通して警察を見てきたんですけど、どうも盲信というんでしょう か、幻想ですね。 「警察はそんなにひどい事ないだろう」「ちゃんとしてくれるはず だ」とか根拠のない幻想に縛られている方が非常に多いんだと思うんですよ。 かく言 う僕も昔は縛られていたんですけど、で、幻想を持っているときに、あるとき「そう じゃないんだ」と気づくと取り乱しちゃうというか、興奮しちゃうんですよね。 興奮 が冷めてから淡々と事実だけを見ることが出来るようになってくると思うんですけ ど、まず幻想を取っ払うということが大事なんだと思います。 それと市民オンブズマン活動という事なんですけど、楽しくやらんといかんと思いま すね。怒りを燃やして、まゆをしかめてやってるというのは良くないし長続きしない と思います。こういう事は楽しくやらねば。
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