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この本の書評かけるマスコミはおらんのとちゃうか、とおもとったんやが、さすがにTOPPAアウトロー雑誌の「実話時代BULL」がかきよったな。署名がないから編集記者が書いたものだろう。今後、もし大マスコミが書くことがあれば内容でこれを越えることができるかな?。比較したらおもろいやろ。この雑誌は今売ってるけど、のせとく。コンビニでみたらこうたってくれ。〔宮崎学)
権力が駆使する「法」を問う
(実話時代BULL 4月号)
安田好弘弁護士が強制執行妨害容疑で警視庁捜査二課によって逮捕されたのが昨年の十二月六日だった。
逮捕の翌日、中坊公平率いる住宅金融債権管理機構(住管機構)が安田弁護士を告訴した。告訴は警察の要請によるものだった。
この安田好弘弁護士の港合同法律事務所は、以前、本誌で組織暴力対作法案について解説してくれた大口昭彦弁護士が所属する法律事務所であるが、安田弁護士逮捕事件は、その時に大口昭彦弁設士が指摘していたわが国の今の司法の歪みを端的に示している。
本書では、バブル時代の銀行のやり方を直裁に提示することで、住管機構の「正義」のありようを示している。
土地パブルは、大蔵省と銀行が描いた絵であリ、最後に引き受け手のない、バパとなってしまう土地を誰に持たせるかを先に考え、その上で、大蔵省の指導の下、銀行が土地と融資をセットにし、手数料を稼ぎながら土地を転がして行ったのだと著者は指摘する。だから、バプルの最後の段階で住専から金を引いたのがヤクザ、在日、華僑などだったというのである。
だが、マスコミが正義の人と持ち上げる中坊公平の住管機構はこの絵の本当の責任者である大蔵省と官僚たち、そして、この絵の背後に群がった政治家たちを問題にしない。せいぜいが銀行を叩くぐらいのものだ。
要するに、中坊型正義とは、叩きやすい下層の部分を叩き、権力を持っている管僚や政治家はそのままにする正義である。
中坊型正義は、上流から、せいぜい下層中流までの階層の正義であり、しかも目先の感覚に溺れる市民的正義でしかない。とてもじゃないが普遍性などない。しかし、住管機構はこれを振りかざして、閉鎖的な日本社会では多分に胡散臭く見られる華僑が経営する企業であるスーンズの利害を弁護する安田弁護士を叩いた。
職業的な倫理として債務者や犯罪者を弁護し、その利益を守るのは義士という職業にとって普遍的なことである。それを、普遍性を持たない、偏った「正養」で叩くのは、ヤクザ、在日、華僑、犯罪者を弁護するなということである。安田弁護士はオウム真理教の麻原弁護団の団長てもあった。
それらが、本書の帯に『これは、中坊公平型「正義」との戦争や』とある理由だ。また、中坊が代表するこの歪んだ「正義」は暴対法、組織犯罪対策法などの司法の動向とも同期している。
暴対法や組織犯罪対策法が本当に成功した場合に実現する社会は、それらの法の持つビジョンだが、中坊的正義が向かっている先も、同じビジョンを持っている。
それはヤクザや胡散臭い人間たちのいない社会と言っていいだろう。もちろん、そんな社会はありえない。ただ、胡散臭い人間たちをまともに弁護しようという弁護士のいない社会ならありえるということだ。
勉強はできる連中だから、法的な理屈は整うだろうが、生きた社会は目茶苦茶になる。安田弁護士逮捕は、そういう方向に向かうための邪魔者に対する厳清である。
著者はこの動向をファシズムと言っているが、社会主義と言っても同じだ。アホな正義のアホが誰なのか、歴史が明らかににする。
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