電脳キツネ目組緊急会議議事録より
99/06/07 TOKYO某所にて
組員A
「田中義三が危ない、て本当ですか?」
宮崎
「うん、全く、思いがけないとこから来た情報なんやけど、それだけに確かやとおもう。ちょっとあの所長を軽く見過ぎていたかもしれん」
組員A
「だけど、今、そんなことしたらあいつら自身がヤバいでしょう?」
宮崎
「アメリカシークレットサービスなら、そういう考え方をするだろうということで、一応手は打ってきた。が、チョンブリの刑務所の中で、刑務所長以下、幹部らがぐるになって、ということだと全然、話が違ってくる。あいつらは、田中に『個人的な怨み』をもっとるわけや」
組員B「それはどういうことですねん?」
宮崎
「つまり、アメリカのような利害を基準にした判断と違う、メンツのタメなら、という感情的な動機で動くおそれが強い、メンツをつぶされておこっとるわけ。そして、これまでも、あの刑務所では、ヘンな死に方をしたやつはいっぱいおるんや。けど、最近の憲法の民主化にともなう動きが起きるまでそういうことはいっさい問題にならなかった。まあ、江戸時代の牢屋なみやったんが、いま、ちょうど変わりつつある、というとこやろな。
組員B
「へえ、そらもう40万円もあればいくらでも『消せた』ですからなあ、わてがおったころは」
宮崎
「今でも、なんも変わってない。近く本をだすけど、メシ喰いながらギャングの親分が、ポンとピストルでキライな客殺してしまいよるぐらいやしな。わしもいくつかルートもっとるぐらいや」(^^)
組員B
「田中も、2年以上はいっとって、そう簡単にはやられる男ではないとおもうけど、相手が所長やとちょっとヤバイでんなあ...なんでもあり、やからなあ」
組員c
「しかし、今、この判決の出る直前にそんなことしたら所長らのがやばいでしょ?人権委員会からもよばれているし、国会で問題になるわけですし」
宮崎
「そういう風には考えないおそれが強い。今まであの所長ゆうのは、いわば、チョンブリの専制君主としてやってこれた、まあ、イナカヤクザの親分みたいな、そんな感覚なんろやな」
組員A 「事件を起こしてもなんとかなる、と」
宮崎
「というより事故やろな、『事故だ』と言い張られるとどうしようもない。司法解剖、なんちゅう制度はタイにあらへん。当然調べるのもチョンブリ警察やしな」
組員B
「ほなら、ころされたら、遺体すぐ確保せなあかんやんか」
組員A
「そうしないためにいまあつまっとるんやんけ、んなこといわないでくれ」
宮崎
「いや、実際、まじめな話、わしはそこまで考えておく必要はあるとおもう」
組員c
「....うーん、田中氏自身はその危険は知ってるんですか?」
宮崎
「いや、情報が入ったのが昨日だから、まだそのあと会いに行けないでいるので、彼は知らない。明日にも、それを本人に知らせるために、渡辺さんや、キツネ目組員が日本から向かっているが..」
組員A 「日本大使館は?」
宮崎
「これまでもなにもしてこなかった、と同様や。で田中君が怒っているわけだが、当然、彼らはこの情報を知らないし、また教えてやっても何もしないだろう。むろん、我々は、『大使館に正式に事前に警告した』ことを明らかにするために、明日外務省と現地大使館に正式に、記録に残るようにしておく、がこのようなことは、いつおこるかわからない『事故』から田中の生命の危険を直接護ることにはならん」
組員B
「ほならそんなことしたら、こっちも、所長を殺ってまう、ちゅうのはどうです?40万円ぐらいやったらいつでも、なんとかなりますで」
組員c
「バカだな、田中氏が先やられたらなんにもならないよ」
組員B
「あ、それもそやな...ほなら、事前に『殺ったら殺すど』警告する、ちゅうのは?」
組員A
「タイ語できないよ」
宮崎
「そういう単純な脅しには、かえって強いやろ、ああいう連中は。それにこの種の脅しはいつでも実行できなあかん。いままだ準備もやっとらんがな」
組員c
「いや、まてよ、インターネットでエイゴ掲載して、それを所長に送りつける、ゆうのはいけるかもしれない。いわば、どっかの国と一緒で、横文字と外圧、にアジアの国はみな弱いですし」
宮崎
「わかった、この際、田中くんのイノチを守る可能性のあることはなんでもやってみよや。それやっといてや。わしは、明日、外務省に行ってもらう弁護士と打ち合わせしてくるから」
組員一同
「おい、誰がエイゴやるねん?今、エイゴ班おらへんで..みなタイいってもたがな」......深い沈黙(^^)
--以下略--
1999年 6月7日夜