たけちよのnyレポート番外編

 911後、世界の人々の生活がどう変ったのか一万人の作品を紹介した非営利ギャ ラリーを覗いて来た。タイトルは「REACTION」。http://www.exitart.org/

 「HERE IS THE NEWYORK」では被害者であるNYのスタンスからの作品が主題だった が、今回のはそればかりではないところに未だ残る「アメリカの良心」を見た思いが した。上記に紹介したURLでは作品が見れないので、ここに私の複写ではあるが一部 紹介する。

 911から後一ヶ月もせずに半年が過ぎる。私も今は帰国準備で忙しいが、その合 間を縫って友人などと話もすると、そろそろ失業保険が切れ(私ではない)、今後の それぞれの生活経済の見通しに暗い影が忍び寄っている危惧を十分に感じている人が 多いようだ。平和で暮らしてこその市民経済なのだ。

 ところでおもしろい話を七ヶ月前に東京からこちらに研修制度で来た人に聞いた。 911によって一時的にはこちらの事務所を撤退したり、駐在員を減らした日本企業 もあったのだが、今は逆に増えているそうだ。というのもそれまで全米のいくつかあっ た出先機関をNYとLAに統合しているからだという。結果的にはリストラなのだが、 NYでそれら日本企業をクライアントにしている現地企業には特需らしい。  

 ブッシュ大統領の支持率は相変わらず高いが、勝ち戦の後だけになにも不思議では ない。問題はこれからやってくるだろうリセッション(不況)だ。ダウもナスダック も落ちているが、クリスマスセールで売り上げはともかく利潤を上げられなかった企 業決算がこれから出てくるだろうし、エンロンショックで会計検査院の査察に怯えて いる企業も多い。IBMも標的になっているせいか今日の株価も落ちていたが、逆に 問題なければエンロンショックも少しは和らぐかもしれぬものの、そこには政治的圧 力が働くかもしれない。アメリカの民主主義などそんなもんなのだ。

 さて、紹介した写真に「WHERE IS MY NY」というのがあるが、私に言わせれば「NY IS GONE」だ。それはなにも911があったからではない。私の中でじょじょに「NY」 は消えていっていたし、それをハッキリと知らしめたキッカケにすぎない。そして私 の「アメリカ」もどこかに消えていたようだ。

 だがブッシュ=アメリカ国民ではない。 それは小泉=日本国民ではないのと同じ理屈だ。我々はすぐに「アメリカはどうした こうした」と言いがちだが、アメリカを一度自分の足と頭で歩いてみれば、自分の固 定観念が見えるかもしれない。見えなければまた来ればいい。アメリカなど近い国な のだから。

 いまだテロの後遺症を重く引きずったままの人達も多いだろうが、NYの街は一見す ると平静を保っている。まだ二月の寒い時季なのだ。三月に入り街の中に小さな春を 見出せるようになるとまた新しい風も吹くだろうと期待しているのだろう。その時には私はもうこの街にはいないが、特に寂しいと思うことはないだろう。どこで生きようが私の中にはすっかりNYカーとしての清濁が溶け込んでいるだろうから。

 

 

bin & bush は

「好まれざる者たち」

gallary

 「アメリカの良心としての展示」

 

 

 

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