★連載★
キツネ目闇事件調書 小泉改革で喜ぶのは銀行と財務省
アサヒ芸能 8/16。23合併号掲載

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1万5563。 参議院選挙での俺の得票総数だ。いうまでもないが、落選てある。しかし、俺はこの結果 に対する不満はない。はなから当選したいなどとというスケベ心はないから。でなければ、大阪拘置所や警視庁の前でわざわざ演説などしない。実は自民党の野中元幹事長の京都の自宅前でも演説してやった。嫌がられただろうが、こっちも600万円もの供託金を積んでいるのだから、それくらいのことをしても罰は当たるまい.一方で今回の選挙ではいくつかの成果 も得ることができた。1つは9キロもダイエットてきたことだ。近いうちに「選挙式ダイエット」なる本でも書こうかと忠っている.どこか興味のある出版社は連絡をくれ。 2番目の成果は、インターネットによる選挙運動を実現てきたことだ。 総務省の選挙課からは「選挙期間中、候植者はホームページを更新しないこと」という通 達が来た。公職選挙法142条にある「文書・図画の頒布一に該当するおそれがあるというのだ。だが、インターネットは第三者が自らの意志でアクセスしないと読むことはできない、これを頒布というのは明らかに無理がある。万が一、パクられても死刑になることはないと思って、毎日更新してやったのだが、警告すらないということは、これで事実上の解禁。選挙のあり方に風穴をあけた、と内心自負している。 今回の選挙戦て俺がもうーつ関心を持っていたのは、小泉を支持している連中がどんな人間なのか見てやろうということだった。演説も意図的に小泉とぶつかる場所を選んだが、ここで俺は驚くべき発見をした. 日の丸を振りながら小泉を蝸む聴衆の頼。それは、テレビのワイドショーなどで視聴者参加という触れ込みで駆り出されたオバサンたちの顔とあまりにも同質なのだ。 ひと言で'ってしまえば思考停止した連中が群れているのであるリそれ自体は、まあいい、1つ考えるべきなのは、森内閣をあれだけ毛嫌いしておきながら、小泉内閣をこれほどまでに文持する理由だ。政策などの中身は吟味することなく、外見やムードだけで判断しているのではないか。.要するに今回の参院選は「耳ざわりのいいスローガンとテレビの露出頻度」が勝敗を決した遺挙だったのである。 つまり、これはあきらかに活字メディアの敗北であり、知的行為の後退と、おもわざるをえない。恐らく近い将来は候補者の名前すら読めない連中が世の中に溢れることになり、選挙も候補者の顔写 真を見ながらボタンをクリックする時代になると断言する。 今回の選挙結果に不安を抱いているのは俺だけではない、一俺の友達がCSテレビをやっていて、選挙が終わった直後に視聴者に電話で意見を求めたそうなのだが「今度の逮挙で自民に投票した人は元気がなかった」と言っていた。つまり、これで本当によかったのか、という迷いが自民党に票を投じた人間の中にも沸き上がっているわけだ。俺にいわせれば今頃気が付いても遅すぎるのたか、気づかないよりはましだろう。 確かに、小泉は外見的には過去の自民党の政治家とはやや違うが、その本質はまったく同類だ。意外に知られていないが、カレは典型的な大蔵族なのである。郵政3事業の民営化も、いろいろと理屈は付けているが、とどのつまりは郵便局にある貯金を銀行に乗嚢り換えさせるということじゃないか。道路特定財源の使途を拡大というのも、一般 財源化して最もありがたいのはだれかと言えば、税収が増える財務省だ。経済の活性化を考えれば、制度そのものを撤廃するのが一番だが、そこまでは絶対に踏み込まない。 聖域なき構造改革などといっても、しょせんは銀行への利益誘導。小泉はその程度の男なのだ。恐ら小泉政権の異常人気もそう長くないだろう。俺は8月15日に予定されている靖国神社の参拝問題が、大きなターニングポイントになると見ている。 それは小泉政権誕生の経緯を思い起ごせば理解できるはずだ。橋本絶対有利と目されていた自民党総裁選で小泉が勝てたのは、亀井の立候補があればこそ。亀井が立ったことで票が割れ、しかも、土壇場で亀井が降りだから小泉が勝てたのは間違いない。 では、この筋書きをだれが書いたのかと言えば、中曽根康弘と、俺はにらんでいる。中曽根といえば、戦後初めて公式参拝した総理であり、総理時代は戦後政治の総括を常に訴えてきたが、こと半ばに終わっている。つまり、靖国神社公式参拝や教科書問題。というのは、中曽根がみずから果 たせなかった夢を小泉に押しつけているに過ぎないのだ。 しかし、小泉としては、中曽根の言いなりになれない事情もある。小泉政権誕生のもう一方の立て役者である田中真紀子が靖国間題では正面 から反対しているからだ。中曽根の恩は大事だが、ここで真紀子を無視して靖国参拝すれば、田中の持つ大衆への人気も切り捨てることになりかねない。それはそのまま小泉政権の支持率低下に直結することは百も承知しているだけに悩んでいるのだ。 中曽根の宿敵である福田を官房長官に据えることで、中曽根との距離を取るなど、意外にしたたかな面 も見せてきた小泉だが、こと今度の問題についてはいずれ選択をする必要がある。そして、その結果 しだいでは、新たな政界再編にも発展しかねないと、俺は見ているのだ。いずれにしても、自民圧勝で盤石に見える小泉政権がこれから歩む道は地雷だらけといっていい。 |